母親との関係がつらい…母娘問題に悩む女性が急増中⁉

母親とは、本来なら無条件で子どもに愛情を注ぎ、娘にとって一番の理解者であって欲しい存在です。

しかし、子どもの頃から母親と上手くいかない。母娘関係がつらいと感じる女性って、最近急増しているのだとか。その原因や今後の対処法を、詳しく紹介していきたいと思います。

 

 

母親の悩みを人に打ち明けにくい理由

母親との関係がつらいことを誰かに相談できれば、どんなにか楽になれることでしょう。しかし、このような悩みを自分一人で抱え込み、余計にモヤモヤしてしまう原因は何なのでしょうか?

 

周りの友人は母親と仲が良い

不思議なことに、まわりの友人たちは母親と非常に仲が良かったりするわけですね。彼女たちは得てして「お母さんが私の一番の理解者」「お母さんの言葉に救われた」などという言葉を口にすることが多いです。

そうともなると、「私はそうは思わない」などといった反対意見は、余計言いにくくなるものですね。

しかも、「お母さん」をテーマにしたJPOPの歌詞では「わがままばかり言って困らせてごめんね」といったニュアンスの言葉が並べられているものばかりです。

どうも共感できない上に、心がざわついてしまいますね。

 

「子どもの幸せを願わない親はいない」という一般論

一般論の影響力は強いです。「親は無条件で子どもを愛するもの」「親は子どもの為を思って口うるさく言うのであり、それは愛だ」と。

しかし聞く人によっては、それらの言葉が非常に苦しいものになり得ます。一般論は、すべての家庭に当てはまるものではないからです。

現実には、娘の幸せに嫉妬して、無意識に邪魔しようとする母親も居ます。娘の不幸を願い母親すらいます。

母親の「愛情」が重いのであれば、無理に感謝しなくても良いのです。

 

自分の感覚がおかしいのではないかと疑ってしまう

母親の存在が重かったり、恐怖の対象であったり。そんな感情を抱いてしまう自分がおかしいのではないか?と、自分を責めてしまっているケースもあります。自分を産み、育ててくれたのは事実だし、衣食住を提供してくれたり学校へ行かせてくれたりもした。

 

それらには感謝すべきであって、母親を大切にできない自分は人としてどうなのだろう?そんな思いに苛まれ、自分の本当の感情を見失ってしまっている可能性も考えられます。

 

虐待されていたわけではないから

ニュースで取り上げられるような子どもの虐待事件は、目を覆いたくなるほど痛ましいものです。

いくら自分の母親のことが嫌いでも、さすがにあそこまではされていないとなると、「うちの親の厳しいしつけは、何だかんだで愛だったのではないか?」と錯覚してしまいます。

 

周りの人が、「私も子どもの頃はさんざん親にぶたれたよ」「親が叩いてくれなかったら誰が叩いてくれるの?」などと笑顔で話しているのを見ると、尚更です。

「それでも私は、心に傷が残るくらいつらかった」という本音ですら、自分の甘えなのではないか?と感じてしまうのです。

 

 

母親との関係に悩んでしまうのはなぜ?

どうして私は、みんなのように母親と良好な関係を築けないのだろう?そのように悩んでしまう理由は、実にさまざまで、根が深いものがあります。

ここに紹介しているものが全てではありませんが、よくあるケースを挙げてみます。

 

母親自体が毒母である場合

漫画「母がしんどい」(著/田房永子)や、書籍「毒になる親」(著/スーザン・フォワード)などが話題になり、毒親という単語も随分浸透してきたように思います。

毒親とはその呼び名の通り、子どもにとって毒になる親のこと。娘にとって毒になる母親(毒母)にもさまざまなタイプがあると言います。

 

例をいくつか挙げると

【支配型】

子どもを自分の思い通りにコントロールしようとする母親のことです。具体的には、以下のような言動が見られると言います。

 

・娘の選んだもの、自分の意志で決めたことを全て否定し、自分が良かれと思うものを押し付けてくる

・娘が反発した態度を見せると、大人げなく逆ギレし、猛反撃。人格を否定するようなことも平気で口にする。

あるいは、泣き落としで同情を買わせて罪悪感を植え付ける。娘は母親とぶつかるのが嫌で折れてしまい、結局言うことを聞いてしまうというパターンを繰り返します。

 

【娘に与える影響は?】

・気の強い友達の言いなりになり、利用されるようになる

・社会に出ても自分の意見が言えず、イエスマンになる

・相手の無茶な条件や供給を断れない人間になる

 

【過干渉型】

支配型と似ていますが、若干違うのが過干渉型。娘が自分で出来ることを先回りして全てやってしまい、必要以上に世話を焼きます。

新たな挑戦をしようものなら「絶対に無理よ」「危ないからやめなさい」と阻止。そして、母親自身が安心・満足する方向へと誘導します。

 

娘は自分の意志でやりたいことができずモヤモヤするものの、母親の「あなたのため」にコントロールされているため言うとおりにするしかありません。

 

【娘に与える影響は?】

・失敗から学ぶという機会を奪われ、失敗を極端に恐れて挑戦することをしなくなる

・受け身で人任せ、社会でも指示待ち型の人間になる

・世話を焼いてもらうのが当たり前という感覚になり、わがままになる

 

上記2つが、最も多いとされている毒母タイプです。以下に紹介する毒母に当てはまる場合にも、注意が必要です。

 

【放置型】

子どもの世話をせず、放置する親。自分の楽しみや遊び(パチンコなど)を優先し、子どもの衣食住を非常に疎かにするタイプです。

また、母親が仕事で家を空ける時間が長く、子どもだけで取り残される場合などにも、同じような影響が及ぶことがあります。

 

【娘に与える影響は?】

・かまって欲しい、甘えたいという気持ちが大人になっても満たされず、恋人や友人など、身近な人に親の愛を求めるようになる

・周囲の人の関心を自分に向けようとする。それゆえ、時に病気のフリをしたり自傷行為をするようになったり、人から「大丈夫?」と心配してもらえることで安心しようとする

 

【異性にだらしない毒母】

母親が父親以外の人と不倫関係になったり、次々と他の男性を家に連れ込んだり。また、母親が子どもを置いて、彼氏と旅行などへ何日も行ってしまう。

結婚と離婚を繰り返して、娘の父親が何人も変わったりするといったことが見られます。子どもよりも、彼氏や不倫相手を優先するような毒母です。

 

【娘に与える影響は?】

・母親の影響を無意識に受け、自身も男性に対して自分を安売りしようとする

・逆に、男性に対して恐怖心や嫌悪感を畏怖抱くようになることも

・風俗店など、性を売り物にする職業についてしまう可能性が高くなる

 

親子関係が共依存の状態にある

一昔前に、「友達母娘」という言葉が流行りました。専門用語では、「一卵性母娘」または「母娘カプセル」という呼び方をすることもあります。

母と娘でペアルックをしたり、10代になっても一緒にお風呂に入ったり、まるで友達のようにくっついて買い物に出かけたり。

母親と仲が良いのは決して悪いことではありませんが、行き過ぎると「共依存」という状態に陥ってしまう危険性もはらんでします。

「共依存」とは、言葉の通り、互いに依存し合い、それぞれの自立を妨げることです。母親は「いつまでも娘と一緒にいたい」と思い、娘も「お母さんは私が守らなきゃ」という使命感にも似た思いを抱きます。

【娘に与える影響は?】

・成人した後も実家から離れられず、パラサイトシングルという末路を辿ることも

・結婚や一人暮らしを母親が妨害することもある

・自立して、母親より幸せになることへの罪悪感がある

子どもの頃の当たり前が大人になったからの違和感に変わった

「親の言うことを聞くのは当たり前」「母親の老後は、娘の私が見るべき」と親に聞かされながら育ったとしたら、反抗期が無かったということも考えられます。

しかし、健全な家庭で適切な親の愛情を受けて育った人は、人生の中でしっかりと反抗期を通過しています。

 

思春期になると、親やまわりの大人に対して意味もなく逆らいたくなったり、やけに疎ましく感じるものです。

それは親から自立し、自分の力で生きていくための、自然の摂理という解釈もできます。しかし、それらの気持ちを押し殺して母親のロボット同然に生きてきた女性はどうなるのでしょう?

自分の意志や意見に対して自信が持てない。何か決め事をする時にも、みんなが自分の希望を述べる中で「お母さんなら何て言えって言うだろう?」と母親の顔が浮かぶ。

時には「母に聞いてからじゃないと返事ができません」などと答えて、恥ずかしい思いをすることになります。

まわりからすれば、「良い大人なのに、どうしていちいちお母さんに言う必要があるの?」「お母さんがどうこうじゃなく、あなたはどうなの?」と、違和感でしかないわけです。

子どもの頃から根付いた自分の常識が、世間では非常識。そのズレに苦しむシーンも多くなります。

 

 

筆者の体験談

筆者の母親は、とにかく否定的な人。口を開けば、家族やご近所さんの悪口ばかりで、常に口から毒をまき散らすような性格でした。

 

おまけに根拠のない「べき論」「ねばならない論」を常に私に語り、まるで縛られているようで息苦しかったことを覚えています(長女は親の近くで老後を見るべき、手に職をつけて安定した仕事に就くべき)など。

 

何でもかんでも否定し、棘のある言葉を投げつけ、禁止事項だらけで娘を縛る母親。私はどうなったかというと、母親に対して嘘ばかりつくようになり、自分の好きな物、やりたい事などは、一切母親に話さなくなりました。

「母親に反対されるだろうな」と思われること(中免の取得や一人旅など)は、黙って行動に移し、問いただされて初めて事後報告という感じです。

 

 

母親のことで悩んだ時の対処法

母親との関係が重い、もしくはつらいと気付くことが、まずは第一歩。このまま生きづらさを抱えて生きていくのではなく、正しく対処して自分らしい人生を歩むきっかけにしましょう。

 

母親と物理的な距離を置く

まずは、母親と距離を置くこと。実家暮らしなのであれば、出来るだけ早く家を出ることをおすすめします。

いくら外から正しい情報を得ることができても、母親と一緒に居ることによって、より強い影響を受けてしまうからです。

離れて暮らし、時々会いに行くなどの頻度にして初めて、母親とちょうど良い距離を築くことができるというケースも少なくありません。

 

母親に対する恐怖心を解放する

本来なら、母親は恐怖の対象などではないはずです。では、なぜ母親を怖いと感じるのかを、自分に聞いてみましょう。

「子どもの頃に、毎日虐待まがいのことをされていた」「会えば必ず、何かしら傷つくことを言われる」「音信不通にしたら、職場にまで押し掛けてきたことがある」など、何かしらの理由があるはずです。

 

理由がハッキリしたら、まずは母親を怖がっている自分の気持ちを解放すること。「お母さんはすぐに叩いてくるから怖い」「お母さんは、私にひどいことを言ってくるから怖い」など、口に出して言ってみましょう。

 

感情は、認めると消えるのです。何度も口に出すうちに、だんだんと心が軽くなってくることでしょう。

そうなったら次は、冷静になって考えてみましょう。力関係で、まだお母さんに負けますか?何か言われても、まるで幼児がわめいているようなことではありませんか?

 

あなたはもう大人。母親よりも強く、賢いはずです。無視をしても良いし、冷たくあしらってもかまいません。毅然として「もうその手には乗らない」という態度を見せ続けていると、相手も力を弱めざるを得なくなるのです。

 

母親の言葉に疑問を持ってみる

「親の言うことは絶対に正しい」という自分の中の常識を、そろそろ覆してみましょう。思い母親ほどよく言います。

「安定した職業に就くべき」「そんな大学出たって、就職口なんてないよ」といった過干渉なものから、「あんたみたいな性格してたら、誰にも愛されないよ」といった人格否定の言葉まで。

その時には思わず間に受けてしまうかも知れませんが、冷静になると「ん?」と感じることは意外とあります。

 

母親のその言葉は、どんなデータを元に言っていますか?それは、母親の中の常識であって、実際にはどうですか?

 

特に、人格否定のような言葉は一切真に受ける必要はありません。筆者自身も母親には「あんたは優しさの欠片も思いやりもない人間だ」と言われ続けていました。でも、職場の人や友人、歴代の彼氏は口を揃えて「そんなこと全然ないよ!」と言ってくれるのです。

 

母親1人の言葉でつらい思いをするよりも、あなたの良さを見てくれる人を大切にしましょう。

 

母親を差し置いて幸せになってもいい

残念ながら世の中には、娘の幸せに嫉妬し、何かと妨害してきたり、あらゆる手段を使って邪魔をしてきたりするような母親もいます。

母親思いの娘は、「お母さんに悲しい思いをさせてまで、幸せになってはいけない」と感じたり、わざと不幸になって「お母さん、私も不幸だから安心して」と自ら道連れになることすらあります。

 

しかし、そのようなことは決してありません。母親を幸せにできるのはあなたではなく、母親自身です。

あなたは母親のことを気にせず幸せになっても良いし、母親よりも幸せになったって良いのです。

 

子どもはいつか必ず、親から自立するもの

共依存状態の母親は、自らの老後を案じて、娘をいつまでも手元に置いておきたがる傾向があります。

そのため、娘は遠方への就職や結婚をあきらめ、せっかくの幸せを手放すこともあります。しかし、それはおかしいことだと気づきましょう。

自然界の動物たちも、巣の中の鳥も、子どもはいつか、親元を巣立っていくものです。子どもの人生は子どものもの。

親のために人生を生きった末路は、決して達成感や幸せなどありません。親の亡きあとには失ったものがあまりにも多かったと気付き、ただただ絶望するのみです。

 

親の意見よりも「自分がどうしたいか」

親が納得するような選択をし、親が喜びそうな振舞いをする。独身時代の筆者が、まさにそうでした。

でもそうすることで、「自分のしたいことは一体何なのだろう?」と、随分迷走したものです。資格をいくつも取ったり、通信制の大学へ行ってみたり。

セミナーをいくつも受けたり、仕事をやめて好きな事だけをやってみたり。今の仕事やライフスタイルに落ち着くまで、随分と遠回りしたような気がします。

それでも、後悔はしていません。「お母さんが喜びそう」ではなく、「私自身がどうしたい?」と、自分に聞いてみるよう、心掛けてみましょう。

 

母娘の悩みに特化したカウンセラーの力を借りる

母親から自立するにあたり、自分の力では限界があるなと感じる場合。または、心の傷があまりにも大きな場合には、専門家の力を借りましょう。

プロのカウンセラーであり、自らも毒親育ちであり、結婚後は自身も毒親だったと語る「母娘の謎解きカウンセラー」高橋リエさんのブログやメルマガを読んでみて下さい。

 

個別セッションのほか、勉強会なども精力的にされており、参加する価値は充分にあるでしょう。それらのことにハードルが高いと感じるのであれば、彼女の書籍「お母さん、私を自由にして!」を読んでみて下さい。

自らの母娘関係を見直し、母親と上手くいかない謎をひもとくには、充分な一冊だと思います。

 

まとめ

もう大人になり、自分の意志で行動していいはずなのに、なぜか母親を意識してしまう。それらのことが、「母娘関係がつらい」と感じる要因となっています。

まずは、自分と母親との間にしっかりと線引きをすること。母娘といえど、それぞれが独立した1人の人間です。

お互いに適度な距離感で付き合っていけるよう、まずは自分が精神的に自立することを意識しましょう。

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