繊細過ぎて傷つきやすい…そんなあなたはHSPなのかも?

HSP(エイチエスピー)という言葉を知っていますか?これはHighly Sensitive Person(ハイリーセンシティブパーソン)の略で、人一倍敏感かつ繊細な人達という意味です。色々なものに影響を受けやすく、生きづらさを感じるなら、HSPの可能性があるかも知れません。

 

HSPの特徴は?

メンタルのもろさを自覚していたり、「私は弱い人間だ」という感覚がなんとなくあったり……。HSPは、5人に1人が該当すると言われています。あなたはいくつ当てはまりますか(3つ以上当てはまるなら、HSPである可能性が高いです)

 

物音や光、匂いなどに敏感

HSPの人は、不快に感じる物音や光、匂いに対して非常に強く心や体が反応します。例えば、「大きな物音が嫌い」「眩しすぎる光やネオンが苦手」「他人の香水の匂いが強すぎると頭痛や吐き気がする」などの症状が出ることも。

 

相手の感情に左右されやすい

リアルな会話であろうと映画やドラマのワンシーンであろうと、相手の感情によって自身のメンタルが左右されやすい面もあります。

身近な人が不機嫌そうに顔をしかめていると、何だかそわそわして落ち着かない。強く口調で起こったように喋る人が居ると、恐怖や不安で委縮してしまう。

また、誰かが涙を流していると、自分まで同じように悲しくなって泣けてしまうなどといったこともしょっちゅうです。

 

嫌なことをいつまでも忘れず、くよくよし続ける

大らかで鈍感なのは、悪いことばかりではありません。「叱られても寝たら忘れる」「嫌なことがあっても、3歩歩けば気持ちを切り替えられる」といった能力を持っているからです。

これらはHSPの人からすれば、非常に羨ましい才能なのです。

HSPの人はこれらと真逆で、叱られたことや嫌なこと、他人から言われた何気ない皮肉などを、いつまでも覚えています。

考えすぎてくよくよとネガティブな思いを膨らませ、夜も眠れないことだって少なくありません。

 

人の顔色や言動を気にする

自分が敏感で気にし過ぎる性格である分、他人の顔色や言動は常に伺っています。相手の表情や目つきの変化には非常に敏感で、「怒ってる?」「私、傷つけるようなこと言った?」と、相手より先回りしてまで気にする人も居ます。誰かと会話する時には、相手を不快にさせないよう、いつも細かい神経を使うことになります。

 

居心地の悪い環境に居ると具合が悪くなる

例えば、渋谷のスクランブル交差点やイベント会場などの、人混みでごった返している場所。行き交う人の動きや、耳に入る様々な声や会話などが、HSPの人を疲れやすくする場所になることもあります。

室内で言えば、オフィスの中。誰かが上司に叱られているシーンなどは、HSPの人が苦手とする場面の一つです。

声を荒げて叱る人が居るだけで、自分が叱られていなくても心臓がドキドキして体が震え、耐え難い恐怖を感じます。

 

HSPは生まれ持った気質であり、変えることはできない

人一倍ストレスを感じやすく、時に生きづらさの原因にすらなり得るHSP。「なんとか治したい!」「人のことを気にせず、楽天的になりたい!」と思うのは無理もありません。

しかし残念ながら、HSPは生まれ持った気質であり、それを変えることはできないと言われています。HSPは病気ではなく、性質。

自分の性質を認めて受け入れ、良い所を伸ばす。そして、ストレスから身を守るための工夫をすることを考える方が良いでしょう。

 

 

HSPのあなたが楽に生きるコツ

HSPの気質を完全に消し去ることは不可能でも、少し工夫をすれば楽に生きられるようになります。取り入れられるものは、どんどん試していきましょう。

 

ストレス因子からはできるだけ離れる

大勢の人が居る場所が苦手なら、人混みはなるべく避ける。大きな物音や人の騒ぎ声がストレスになるなら、そのような場所へはなるべく出かけない。

また、職場で誰かが激しく叱責されている場面でも、可能であればその場から離れましょう。トイレに立っても良いし、別室で作業ができるなら移動するのも良いでしょう。この時、「叱られているのは私ではない。怒りをコントロールできない人がそこに居るだけ」ということを自分に言い聞かせるのも、ちょっとしたコツではあります。

 

オンとオフを上手に使い分ける

HSPの人は、人一倍疲れやすくて傷つきやすいにも関わらず、人100倍頑張り屋である場合が多いです。仕事は仕事で一生懸命しなくてはなりませんが、オフにはきちんと仕事から頭を切り離しましょう。

ゆっくり休んでも良いし、心ゆくまで趣味を堪能しても良いでしょう。ただ、スケジュールを埋め過ぎないように気を付けましょう。

予定がぎっしり詰まることで充実感を得られる反面、無意識にストレスや疲れを蓄積してしまうかも知れません。

 

自分の良い所を自分で褒める

大人になると、褒められるようなことは子どもの頃ほどはありませんよね。仕事であれば、「きちんとやって当たり前」だから。

そのせいもあってか、叱られたことばかりにフォーカスしてしまうクセがついている可能性もあります。「自分はダメな所しか無いんだ」と責めることが多いなら、続けて「でも、私は〇〇ができる」「注意された部分を改善して、私の強みの〇〇を伸ばそう」と、自分の良さにつなげていきましょう。褒めて欲しいならまわりの人にそれを求めるのではなく、あなた自身の良いところを、自分で褒めることがまずは大切です。

 

繊細で敏感なのは欠点ではなく才能だと知る

メンタルが弱く、ちょっとしたことをいつまでも気にする。HSPに悪い考え方を持つと、本当にキリがありません。しかし、HSPは欠点でも病気でもなく、「才能」なのだと受け止めましょう。後述ですが、細やかな感性や目に見えないような変化に気付く能力や、人の気持ちを理解する能力。これらの他にも、HSPにはたくさんの魅力や才能があるのですから。

 

他者とは適度な距離感を保つ

人のストレスの8割以上が、「人間関係」によるものだと言われています。HSPの人は相手の表情や言動に影響されやすい気質であるため、他者との距離感が鍵を握るようになります。まずは、自分のパーソナルスペースを理解すること。嫌われないように他者に合わせた付き合いをするのではなく、自分自身が心地よいと思える距離感を見つけましょう。

 

 

HSPを強みにできることもある

HSPであることをマイナスにとらえるのではなく、強みにすることを考えましょう。物事にプラスとマイナス、陰と陽があります。HSPならではの長所を挙げてみます。

 

共感力に長けている

相手の気持ちや言葉に共感できる力が強いのは、相手の気持ちを自分の気持ちのように感じることができるから。また、相手に起きたことも同様。まるでそれが、自分に起きたことのように理解することができます。

それゆえに苦しいこともあると思いますが、「分かってくれるんだね!」「誰にも理解されなかったけど、あなたに話して良かった」と、相手は心が軽くなります。

HSPの人の脳は、まわりの出来事を自分のことのように感じる「ミラーニューロン」と呼ばれる脳細胞が活発なのだと言われています。

 

豊かな感受性

芸術系や表現などを仕事にしている人は特に、HSP特有の感受性の豊かさを大いに生かした方が良いでしょう。

物事を感じる力が強いので、HSPでない人では掴めないような感覚を持っています。たくさんの本や映画に出会い、笑ったり泣いたりをたくさん経験しながら、感受性を磨いていきましょう。それらが、より素晴らしいパフォーマンスに繋がっていくのですから。

 

相手の気持ちを汲み取れる

相手の気持ちを読み過ぎるHSPですが、それらはもちろん、プラス面でも活かすことができます。「今、相手はどのような言葉を求めているか」「このような場面では、どのような言葉をかけるべきか」。それらを、瞬時に察する能力だと捉えましょう。

ビジネスシーンや人付き合い、子育てにおいて、HSPのセンスを生かしつつ、自分に自信をつけていきましょう。

 

まわりの様子によく気が付く

危険を察知し、まわりに知らせる能力。そして人をよく観察し、「元気ないけど何かあった?」「もしかして、何か嫌なことあった?」という気遣いや気配り。

HSPの人の才能でもあるのですが、まわりのことによく気が付く人は純粋に素敵ですよね。敏感な気質も、素晴らしい魅力の一つというわけです。

 

まとめ

HSPは、繊細で傷つきやすく、ストレスを感じやすいのが特徴です。疲れてしまう前に、自分で上手く工夫すること。そして、HSPの気質をコンプレックスにするのではなく、共感力や豊かな感受性を生かして、良い方向に変えていくことが大切です。

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