春なのに…花粉症の季節につらい症状を抑える方法

春は気候も良くてお花見やレジャーに打ってつけの季節!その反面、気になるのは花粉症のつらい症状ですね。くしゃみや鼻水などの症状が出るメカニズムや対処法を詳しく紹介していきます。

 

 

花粉症のメカニズム

 

花の粘膜に花粉が付着する

まずは、空気中に浮遊しているスギやヒノキなどの花粉が、鼻の粘膜や目に付着します。それらに対するアレルギーがある場合、リンパ球が花粉の「異物」だと判断。そして、これと反応する物質を体内で作ります。これは「IgE抗体」と呼ばれるものです。

 

体内に花粉を寄せ付けないよう、抗体ができる

再び花粉が入ってきた時、鼻や目の粘膜にある「マスト細胞」と呼ばれる細胞と結合します。その結果、鼻水や涙の分泌が激しくなり、花粉を外へ追い出そうとするような働きを起こします。体内に異物が侵入してきた!追い出さなきゃ!といった反応が花粉症ですね。

 

アレルギー性鼻炎は2種類ある

花粉症は「アレルギー性鼻炎」の一種ですが、「季節性」と「通年性」のものとがあります。いわゆる花粉症は季節性のものに該当し、スギやヒノキ、ブタクサなどに対するアレルギー反応によるものです。

一方「通年性」のものはハウスダストやダニ、カビ、昆虫などが原因になる他、犬や猫などのペットの毛によるものがあります。

 

花粉症は高齢者よりも若年者に多い

一昔前に比べて花粉所の有病率はずいぶんと増えました。環境省による調査では、アレルギー性鼻炎(花粉症)の有病率39.4%。これまで30代と40代に多かった花粉症ですが、今では10代でも3人に1人が花粉症というデータが出ています。

原因は自律神経のアンバランスやストレスもありますが、多くは食生活の変化だと言われています。昔は和食が主な食事だったのですが、今はファストフードやスナック菓子などを手軽に食べられる時代です。

若年者に比べて高齢者の有病率が少ないという結果も出ていますが、食事内容の影響が大きいのかも知れません。

 

ある日突然発症するケースも

これまで全く花粉症には無縁だった人が、ある日突然発症するケースも珍しくありません。先述ですが、体内に花粉というアレルゲンが侵入するとIgE抗体を作って身を守ろうとします(その結果、くしゃみや鼻水などの症状で防衛反応が起こる)。

しかし、このIgE抗体というものは、一定の量にならないと発症しません。つまり「突然花粉症になった」という状態は、抗体がその人の許容量を超えたというわけです。

「私は花粉症にならないから」と油断をしないで、「他人ごとではない」という心構えで予防することを意識しておきましょう。

 

 

こんな症状があれば花粉症かも?

 

止まらない鼻水

例えば風邪の時には、黄色〜黄緑色のねばねばした鼻水が出るのが特徴ですが、花粉症の鼻水はそれとは少し質が違います。

粘り気が無く、水のようにサラサラしたものが常に流れ落ちてくるという症状が出ます。

 

くしゃみ

1日に何度も出てしまうくしゃみ。鼻の粘膜から花粉を追い出そうするしくみでおこるものですが、花粉症の人の悩みの種となりますよね。

鼻のムズムズ感を伴うため、不快感も大きいです。

 

咳がひどくなることも

くしゃみだけではなく、咳がひどくなるケースもあります。多い原因は次の通りです。

 

・気管がアレルギー反応で過敏になっている

・鼻水が増えることにより、後鼻漏(鼻水が喉の奥に流れる症状)が起こって喉を刺激する

・隠れていた咳喘息が、花粉の影響で悪化する

参考サイト:ジャパングリーンメディカルセンター

 

目にも症状が出る

目のかゆみや涙、大量の目ヤニなど、花粉によって目に症状が出ることも少なくありません。それらは「結膜炎」によって起こるものであり、アレルゲン(花粉)が結膜(まぶたの裏と白目を覆う膜)を刺激することが原因です。

かゆくても決して手でこすったりせず、眼科などで専用の目薬を処方してもらいましょう。筆者は目をこすり過ぎて、白目がブヨブヨに腫れたことがあります。

 

肌荒れが起こることも

目や鼻の症状だけでなく、花粉によって肌荒れがひどくなる人もいます。皮膚から体内に侵入しようとする花粉をガードするため、肌のバリア機能が働くことによります。

症状が出やすいのが、皮膚の薄い目の周り。

皮膚が赤味を帯びたり痒みが出たり、仲にはプツプツと丘疹のような症状や、チリチリとした不快感を伴うものもあります。

 

頭痛や頭重感

花粉症が蓄膿症(慢性副鼻腔炎)に繋がることにより、頭痛や頭重感、頭がボーっとして集中力が落ちるなどの症状が現れることがあります。

大量の鼻水によって鼻が詰まると、鼻の粘膜が炎症を起こします。それらが鼻の奥にある副鼻腔という部位にまで広がると、額や頬骨あたりにまで痛みを感じ、つらい頭痛で生活がしづらくなったりも。

 

 

花粉症に有効な対処法

 

メガネやマスクで花粉をガード

まずは何より、アレルゲンである花粉から体をガードすること。普段はコンタクトを着用している女性も、花粉症の症状がつらい時にはメガネに切り替えることをおすすめします。

どうしてもコンタクトが手放せない場合は、外出時だけサングラスやゴーグル型のメガネを装着するだけでもOK。

あとはマスクなどで、鼻や口からの花粉の侵入をしっかりと防ぎましょう。

 

花粉の付きにくい素材の服

花粉症の予防法の1つに、「玄関に入る前に服についた花粉を払ってから家に入る」というものがメジャーですね。

それに加えて、花粉の付着しにくい素材の服を選ぶと、さらに予防国かがアップ!具体的な素材としては、ナイロンやポリエステルがおすすめです。表面がツルツルしており、外出時に付着した花粉もサッと払い落すことができます。

 

効果てきめん!鼻うがい

のどのうがいと比べると、やった事のある人は少ないかも知れません。しかし、花粉症や蓄膿症の症状を緩和させることができるということで大きな効果が得られます。

鼻をかむだけでは排出しきれない、奥に溜まった鼻水や、粘膜に付着した花粉を洗い流すことができるからです。

用意するものは、一度沸騰させて、人肌程度に冷ましたぬるま湯と塩。ぬるま湯500mlに対し、4.5gの塩を入れます。

 

初心者向けの方法

・100均で買えるドレッシング容器のような、鼻にさしこめるプラスティック容器に先ほどの塩水を入れる

 

・前かがみで顔を横向きにした状態で、その水を鼻に流し込む(喉に流れないように)

 

・流し込んだ水を鼻から出す。

 

一見難しそうですが、慣れたら鼻から流した水を口から出せるようになります。スッキリするのでぜひ取り入れてみて下さい。

 

参考サイト:鼻うがいのやり方。塩水などの準備と効果的な方法|eo健康

 

市販薬で応急処置を

忙しくて病院に行けない時は、市販薬で応急処置。おすすめは、アレルギー専用鼻炎薬の「アレジオン」です。鼻水や鼻づまり、くしゃみなど、花粉症ならではのつらい症状を抑えてくれる優れもの。

しかも、眠気などの副作用もほとんどなく、前日の寝る前に1錠飲めば24時間効果を発揮してくれます。

アレルギー専用鼻炎薬 – アレジオン【エスエス製薬】

しかし、体質によっては合わない場合もあるため、購入時には薬剤師さんなどに相談するようにしましょう。

 

花粉症に効く食材を積極的に取り入れる

食事療法による体質改善も、もちろん大事です。花粉症の症状を抑えてくれる食材などを、積極的に取り入れましょう。

その代表的なものはズバリ!「ゴボウ」です。ゴボウに含まれるフラクトオリゴ酸という水溶性食物繊維を摂取することで、大腸内の酪酸筋を活発化させます。

そうすることで、アレルゲンによる細胞の炎症を抑制でき、花粉症のつらい症状が治まるというしくみです。

小柳津広志著の「花粉症は1日で治る!」で詳しく紹介されており、試した人も確かな効果を実感しています。

 

耳鼻咽喉科で適切な処置を受ける

春先や秋頃になると、花粉症患者でごった返す病院。血液検査をして、何に対して体がアレルギー反応を起こしているのかを調べたり、外科的な処置として鼻汁を吸引したりと、専門的な処置が受けられます。

また、個人に合った治療薬が処方されるので、信頼性も高いのが嬉しいところですね。

 

 

まとめ

花粉症の症状は、アレルゲンを体内から追い出そうとする体の防衛反応。決して悪いものではないのですが、くしゃみや鼻水に悩まされ、不快感が付きまといます。

眼鏡やマスク、症状を抑える食材などで自身が予防することに加え、病院で適切な処置を受けることで、随分と楽になるはずです。

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