今や国民病と呼ばれる花粉症ですが、果物を食べたら口の中がイガイガする。こんな経験はありませんか？実は、花粉症患者のなかには、特定の生の果物や野菜を食べると、唇や口・のどにかゆみやイガイガする症状を感じる人がいます。これは「口腔アレルギー症候群」と言って、花粉症患者の10人に1人の割合で発症するといわれているそうです。
あなたは大丈夫でしょうか？
目次
口腔アレルギー症候群の原因と症状
花粉症のアレルゲンと口腔アレルギー症候群を引き起こすアレルゲンがよく似ているので、花粉症のIgE抗体が反応してしまうことがあります。そのため、花粉症患者が口腔アレルギー症候群を併発する可能性があるのです。
口腔アレルギー症候群の主な症状は、特定の果物や生野菜を口にして数分程度で、口や舌のしびれ・かゆみ、イガイガする症状が発生します。ひどい場合には、急激に血圧が低下し意識がなくなりショック状態に陥る「アナフィラキシーショック」を起こすこともあるので注意が必要です。
例えば、キウイを食べたら口の中がイガイガしたことがあるという方は何かしらの花粉症を持っているかもしれません。
口腔アレルギー症候群症を引き起こす可能性がある果物・野菜
花粉の種類によって、口腔アレルギー症候群を引き起こす果物・野菜が異なります。
以前に果物を食べてのどにかゆみがでたことがある方、花粉症でも果物・野菜で反応がでたことがない方もチェックしてみましょう！
【スギ科】スギ・ヒノキ （スギ：2～4月 ヒノキ：3～5月）
【関連がある食べ物】トマト
スギ花粉とヒノキ花粉は構造が似ていて、スギ花粉に反応する人の7割はヒノキ花粉にも反応する。
【イネ科】オオアワガエリ・カモガヤ（5～10月）
【関連がある食べ物】メロン、スイカ、トマト、ジャガイモ、タマネギ、オレンジ、セロリ、キウイ、米、小麦 メロン スイカ トマト
【キク科】ブタクサ（8～10月）
【関連がある食べ物】スイカ、メロン、ズッキーニ、キュウリ、バナナ スイカ メロン バナナ
【キク科】ヨモギ（8～10月）
【関連がある食べ物】ニンジン、セロリ、レタス、ピーナッツ、クリ、ピスタチオ、ヘーゼルナッツ（ハシバミ）、ヒマワリの種、ジャガイモ、トマト、キウイ、香辛料（マスタード・コリアンダー・クミン） ニンジン セロリ
【カバノキ科】ハンノキ・オオバヤシャブシ（ハンノキ：1～5月、オオバヤシャブシ：3～4月）
【関連がある食べ物】リンゴ、モモ、ナシ、ビワ、サクランボ、イチゴ、メロン、スイカ、キュウリ、ダイズ（主に豆乳）、キウイ、オレンジ、ゴボウ、ヤマイモ、マンゴー、アボカド、ヘーゼルナッツ、ニンジン、セロリ、ジャガイモ、トマト リンゴ モモ サクランボ イチゴ
【カバノキ科】シラカンバ属 シラカバ[シラカンバ]（4～5月）
【関連がある食べ物】リンゴ、モモ、ナシ、洋ナシ、スモモ、アンズ、サクランボ、イチゴ、ヘーゼルナッツ、アーモンド、クルミ、ピーナッツ、セロリ、ニンジン、ジャガイモ、キウイ、オレンジ、メロン、ライチ、マスタード リンゴ モモ 洋ナシ サクランボ
口腔アレルギー症候群になった場合
症状が発生してしまった時は、アレルギーの原因となる食べ物をなるべく食べないことが重要です。
大抵の場合はしばらくすると症状は治まりますが、重症化する危険もありますので注意が必要です。
息苦しい・意識がもうろうとする場合はすぐに病院で診察を受けましょう。
原因がわからない場合や心配な人は、病院でアレルギー検査を受けるといいでしょう。
検査には、血液検査や皮膚テストなどがあります。血液検査は加熱した果物・野菜で検査するので陽性が出ない場合があります。皮膚テストのプリックテストでは、腕の皮膚に浅く傷をつけてアレルゲンエキスをおとし検査を行います。15分ほどで結果がでるので、気軽に受けることができます。
花粉症でない人も注意
口腔アレルギー症候群は、花粉症以外の人にも起こる可能性があります。ゴム手袋（ラテックス）、即時型食物アレルギーの人、アトピー性皮膚炎・ぜんそくのある人などにも起こる場合があるので、気をつけましょう。
おわりに
好きな果物や野菜なのに症状が出てしまう可能性もあり、好きなのに食べられないというジレンマはあると思いますが、その食べ物の摂取を控えることで発症を抑えることはできるので、食べないことが一番のようですね。
花粉症の辛い症状がある方は、目のかゆみ、鼻水、顔が腫れるなどでメイクができない重症な人もいるので、食べ物にも気をつけ、体調万全で過ごしましょう！
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