
甘い物を無茶食いしてしまったり、友人や恋人など、気の許せる人につらく当たってしまったり……。「最近、私おかしいな。どうしちゃったんだろう?」と感じることはありませんか?頑張り屋で強がりのあなたの心と体が表すサインと原因、そして対処法を紹介しています。
ストレスや疲れが溜まってしまう原因は?
ストレスはいつの間にか蓄積するもの
今はご存知の通り、ストレス社会の中で私たちは生きています。「嫌なことは寝たら忘れる」というタイプでもない限り、知らぬ間に自分の中に蓄積されているものです。
例えば、店員の態度が悪い。人の話し声がうるさい。仕事でのミス。きつすぎる香水の匂い。夏の厚さや冬の寒さ。
これらもすべて、ある意味ストレスの一因になっているのですから。
独りで抱え込む癖がある
人に頼ることが苦手で、何でも独りで抱え込むクセがある人。自分がつらい時や苦しい時にも、まわりに助けを求められずに自力で解決することばかりを考える。
これも、ストレスや疲れを貯めやすくする原因になります。
「自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れを取る技術」著の下園 壮太さんは、自身の書籍で次のように語っています。
「きつい訓練に弱音を吐く隊員は訓練を乗り切る可能性か高く、愚痴一つこぼさない隊員は途中で急に折れる」と。
完璧主義である
厳しい両親に育てられた女性が陥りがちなのが、完璧主義の呪縛。「完璧じゃないものには価値がない」「やるならしっかりとやるべき」などといった感覚が強く、自分にも他人にも厳しくしてしまう傾向があります。
そのため、完璧にできない自分にも、サボっている他人にもイライラしてしまう結果になってしまうのです。
ストレスや疲れが溜まっているサイン10選
1.無茶食いをしてしまう
たまに楽しむビュッフェとは違う「無茶食い」「ストレス食い」は重要なサイン。脳内で分泌されるセロトニンをはじめ、幸せを感じるホルモンが不足している状態です。
そのため、「食」という行動で必死にストレスを和らげようとしているのです。1日中食べ物のことが頭から離れない状態になると要注意。摂食障害などに繋がりかねません。
2.お酒の量が増えた
嫌なことがあると、お酒で気を紛らわせようとすることもあります。アルコールを摂取することで、興奮を鎮める作用のある「GABA(ギャバ)」と呼ばれる物質の働きを高めます。
参考サイト:ストレスを飲酒で抑え込むのが危ないワケ
嗜む程度にお酒を飲むぐらいなら問題ありませんが、「最近、お酒の量が増えたな」と感じたら、何らかのストレスや疲れをアルコールによって無意識に鎮めようとしているのかも知れません。
3.特定のものばかりにハマって食べている
例えば、疲れた時に甘い物を食べて「いつもより美味しい」と感じたことはありませんか?体内で素早くエネルギーに変わる糖を身体が非常に欲している時は、疲れが溜まっている証拠であることが考えられます。
一方、逆に「辛い物」がやめられない場合も要注意。ストレスが溜まっているとき、刺激の強い物を食べてごまかそうとする脳の反応だとも言われています。
4.休みの日は一日中部屋でゴロゴロ
せっかくの休日も、1日中部屋にこもってスマホを触りながらゴロゴロ。気が付けば何時間も経っていて、1日を無駄に過ごしてしまったように思えるかも知れません。
でも、これは体が休息を求めているサイン。家で過ごすにしても、窓を開けて太陽の光は浴びた方が良いでしょう。
5.イライラしてまわりの人に当たってしまう
周囲が被害を被ってしまうのがコレ。自分の中にイライラが溜まっていると、相手の些細な言動にイラッとしてしまうことが増えます。
まわりの人にとっては、「怒るほどのこと?」「何勝手にキレてるの?」と驚くばかり。信用も失いかねないので、危ないと思ったらその場を離れて頭を冷やすなどの対策が必要になってきます。
6.無駄な買い物が増えた
買う予定の無かったものや高価なものを勢いで買ってしまったり、衝動的に買った服に袖を通さないまま、タンスの肥やしになってしまっていたり……。
思い当たることはありませんか?
買い物をすることで、無意識にストレスを発散させている。もしくは、本当に必要なものかどうかの判断が鈍っている可能性が高いです。
7.寝つきが悪い、または睡眠時間が増えた
寝ようと思って布団に入っても、なかなか寝付けないなんてことはありませんか?眠れない理由にはさまざまな要因が絡んでいますが、もちろんストレスとも密接な関係があります。
体を睡眠モードにするには、リラックスするための副交感神経優位の状態に切り替える必用があります。
しかし、心理的なストレスや興奮、緊張状態が続いていると、活動神経の交感神経が優位になってしまうため、目が冴えてしまうわけです。
逆に、時間があればずっと眠ってしまう場合も要注意。成人の睡眠時間は7時間~8時間が望ましいと言われています。
それ以上になってしまうのは、自律神経の乱れ、(アラフォー以上であれば)加齢なども考えられますが、蓄積された疲れも原因の1つとなっています。
8.集中力が落ちた
仕事などにおいて、最近ケアレスミスが増えたり相手の話に集中できなかったり……。以前と比べてつまずくことが増えることも、実は侮れないストレスサインなのです。
ストレスがかかり過ぎることで脳が疲労し、その結果として集中力が低下するということが起こってきます。
うつ病の前症状として現れる場合もあるので、仕事での凡ミスや物忘れが目立ち始めたら「イエローサイン」だと考えて良いでしょう。
9.好きだったものに興味が無くなった
音楽を聴くのが大好きだったのに、今や雑音にしか聞こえない。本を読んでも文字を目で追っているだけで、内容が全然入ってこない。
このような症状が出始めたら、体と心がSOSを発しているサイン。自分が想像以上に疲れていることを自覚した方が良い段階です。
10.わけもなく涙が出てしまう
頭にネガティブな考えしか浮かばない。つらい1日をただやり過ごしているだけ。わけもなく突然、涙が止まらなくなる。
ここまでになると、かなり重症です。自身もすごくつらいはずなので、メンタルクリニックの受診を検討した方が良いかも知れません。
しんどい時の対処法
ゆっくりと休養を取る
あくせくする毎日を過ごしているなら、まずは休みましょう。バランスの良い食事を取り、湯船に浸かり、ゆっくりと睡眠をとること。
何かしていないと不安になる人も、「今はパワーの充電期間だ」と考え、思い切って「何もしない」を頑張ることが大切です。
モヤモヤする気持ちを紙に書き出す
何がつらいのか、ストレスの原因は何か。紙とペンを用意し、自分の気持ちを正直に書きなぐって見てください。
そうすることでだんだん気持ちも軽くなる場合もあるし、「私の悩みの原因はこれだったんだ」という発見にもつながります。
可能であれば、ストレスの根源を取り除くことで、より快方へ向かいやすくなります。
リラクゼーションサロンへ行く
特に効果があるのが、オイルマッサージやアロマテラピーなどのリラクゼーションサロン。肌と肌とのふれあいはリラックス効果をもたらしますし、リンパの流れがよくなることで老廃物の排出やむくみ解消、血行の促進などの効果も。
健康にも美容にも嬉しい方法です。また、優しく触れられることで自己受容感や承認欲求が満たされ、人から大切に扱われている実感を潜在的に得られるという面も。
心を許せる人とおしゃべり
女友達でも彼氏でも、ネットのつながりでもかまいません。自分の思いを吐き出して受け止めてもらうことで、心が軽くなります。
人は、誰かに共感してもらえることで安心感を得ることができます。愚痴や泣き言も含め、楽しい話題なども、心を許せる人とたくさん話すと良いでしょう。
カウンセリングを受ける
周りに人に相談しにくいようであれば、専門家によるカウンセリングを受けてみるという方法もあります。
秘密を守ってくれる。自分の言うことを否定しない。そんなセラピストやカウンセラーを見極め、プロによる癒しやアドバイスをもらうのも良いでしょう。
第三者の目から見た助言によって、自分では盲点だったことへの気づきが得られることも少なくありません。
まとめ
頑張り屋のあなたは、知らず知らずのうちにストレスや疲れをため込み、心や体のSOSを見過ごしてしまっているかもしれません。
当てはまる部分があれば、ゆっくりと自分自身をいたわり、思い切って休む勇気を持つことも必要なのかも知れません。
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